一人のうら若き女性が母親と思しき女性に連れられてその方の前につれてこられました。その若い女は、見るからに憔悴しきって今にも倒れそうでした。そして、辛そうに小さな声で訴えたのです。

私は、乱暴をされてしまいました。自分の操が汚されたのです。私は、このままでは生きていけません。

その方は、泣き崩れる女性を抱きしめ。こう言われた。

あなたは穢れてはいません。あなたの魂は、清いままです。一番大切なのは、心強く生きることです。その為に、あなたを清めてあげましょう。神は、常に、あなたの内に居られます。

清めとは、自分が、何らかの形で、不浄な事、不正な事、不実なことに関わったり、携わった時にそれを洗い清める儀式でもあり、行でもあるのです。
清めは、心を癒すためにおこなう行であり、儀式です。

その人の状況、気持ちに応じて行の形を決めます。
先ずお清めをする者を、お清めを求める者が選びます。
基本的には、清める者も、清められる者も、斎戒沐浴をします。
選ばれた者、即ち、司祭は、祭場を準備し、祭壇を祭ります。
次に、清められる者は、祭壇の前で祈りを捧げます。
祈りは、清めたまい、清めたまいと心で念じ続けることです。
司祭は、祭壇に祈りを捧げた上、清める人の前に進み。
先ず、塩をもってその者を清めます。
剣(刀)をその者の頭上で、気合いと共に振ります。
今一度、塩をもって鎮めます。
そして、清めを求める者と司祭は共に祭壇礼拝して清めの儀式を終えます。



             

清  め