一人の中年の女性が進み出て、恥ずかしそうに申し出た。
私は、邪な思いから逃れられません。人を妬み、嫉み、あげくに自分を傷つけてしまう。どうすればいいのでしょう。
その方は、優しく微笑まれ次のように言われた。
邪念、邪な思い、災いを祓いましょう。
祓いとは、災いや悪縁に関わった時、それを払い除けるための儀式である。
災いの多くは、自分ではいかんともしえない事です。ひたすらに神に祈る以外は、ありません。
しかし、自分の思いが招く災いもあります。そのような、災いは、自分が、その思いを断ち切るための行が必要です。
祓いの儀式は、基本的に清めの儀式と同じです。ただ、ひたすらに祓いたまえと念じるのです。また、自分の思いが招いた災いを祓うためには、行が必要です。その行は、黙想、瞑想、水垢離、座禅、斎戒沐浴などを必要に応じて組み合わせます。
