聖霊との遭遇

ルシファー おまえは神か。
聖霊 いいえ、私は神ではありません。
ルシファー ならば、神を出せ
聖霊 神は、すでにあなたの前においでです。ただ、あなたに、見えないだけです。
ルシファー 詭弁を言うな。俺は、見えない者を信じない。
聖霊 あなたが、信じようと、信じまいと神は、目の前に居られる。
ルシファー ならば、おまえは神の代理人か。
聖霊 神は、絶対なる者。分かつことのできない者。絶対で、分かつ事のできない者を代理することのできる者はいません。
ルシファー うるさい。ならば貴様は何者だ。
聖霊 私は、神を信じる者です。

ルシファー 俺は、神など信じない。俺は、神など認めない。
聖霊 そうですか。
ルシファー 俺は、神を否定しているのだぞ。神は、怒らないのか。
聖霊 別に。あなたが、神を否定しようが、しまいが、神には何の影響もありませんから。
 神を必要としているのは、私たちです。神が、私たちを必要としているのではありません。
 だから、私は、神を信じるのです。神に祈るのです。

ルシファー 俺は、神など必要とはしていない。神など信じない。
 神など信じたところで、何も良いことなどない。
聖霊 神を必要としているのは、私たちです。
 だから、私は、神の欲するところを行うのです。
ルシファー 何、ならば、俺は、神のいやがることを何でもする。
聖霊 神が、何をいやがるというのですか。
ルシファー 悪事だ。
聖霊 神は、善と悪とを超越しておられる。だから、神にとって、何が、悪事で、何が、悪事でないかは、我々には伺い知ることはできません。
 ただ、あなたが、悪事をなすとしたら。愚かなことだ。
ルシファー 何が、愚かなのだ。さては、やっぱり、俺が、悪事を働くのは、いやなのだな。
聖霊 そうではありません。あなたの言う悪事は、あなたにとっての悪事です。自分が悪いと思っている事を行うのは、あなた自身に対する背信です。自分で自分にとって背信することは自分を否定することです。だから気の毒に思ったのです。自分が悪いと思っていることを行うのは、自己否定です。悪の権化だと自称するのは、自分はいないと言うに等しいことです。

ルシファー ええい、うるさい。ならば、この世の全てを破壊してしまう。
聖霊 どうぞ。ただ、そんなことをすれば困るのは、あなたではないのですか。
 なぜなら、あなたは、あなたが、破壊しようとするものによって存在している。
 それを破壊してしまえば、あなた自身も破壊されてしまいますよ。
ルシファー それでも、神は困るだろう。神は、困らないのか。
聖霊 はい、神は、全然、困りません。
 なぜなら、神は、神ご自身の力で存在しているからです。
 神が必要だと思えば、神は、新しくお作りになる。
 だから、この世の全てが失われても、神は、全然困りません。
ルシファー 神は、俺たちを必要としていないというのか。

聖霊 あなたは、神が、存在しなければ存在しません。
 しかし、神は、あなたが存在しなくても存在します。
ルシファー なに、俺は、神のお陰で存在するというのか。
聖霊 そうです。
 神が、あなたを、否定すれば、あなたは、この世には、存在していません。だいたい、神が、お認めにならないものは、存在していません。あなたがこの世に存在するとしたら。
ルシファー 俺はこの世に存在する。
聖霊 そうだとしたら、神は、あなたをもお認めになっているのです。
ルシファー 何、神は俺をも認めているというのか。

聖霊 あなたはこの世の全ての存在に依存しているが、神は、何ものにも依存されていない。神は、神自身の力にしか依存していないのです。

ルシファー わしは、この世の全てを否定してやる。
聖霊 神は、この世の全ての創造主です。この世の全ての創造主である神は、この世の全てを肯定も否定もできます。
 あなたは、この世の被創造物の一つです。この世の全てを否定することは、結局あなた自身を否定することです。

ルシファー わしは、神など信じない。この世の全ての物を、何一つわしは、信じない。

聖霊 この世の全ての物を信じようが、信じまいが、それは、あなたの勝手です。しかし、神は、あなたが信じようが信じまいが、そのことによって左右されません。また、神がお造りなった世界も同じです。
 しかし、あなたは、神がお造りなった世界の一部です。あなたが、神の世界を信じないのは、あなた自身を信じないことです。




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