2013年9月4日
神について思う
運と実力
人は、成功すると実力だといい。失敗すると運が悪かったという。
実力は、自分の側ある事象、運は神の側にある現象。
つまり、成功は自分の力により、失敗は神の性だとしているようなものである。
しかし、成功は、自分だけの力によるものでもないし、失敗は神の性だけではない。
成功は、実力と運がほどよく組み合わさった時にのみ訪れるのである。
だからこそ、日頃、研鑽して自ら磨き、神を敬う心を失わない事が成功への道なのである。
又、成功したからと言って怠惰に流れず、又、謙虚でいる事が肝要なのである。
運は偶然に支配され、実力は必然に支配される。
運というのは、自分の力ではどうにもならない現象であり。
実力とは、自分の力によって成し遂げられる事象である。
つまり、運は不可抗力である。
運と実力は二律背反の関係にあるわけではない。
運と実力は相互に独立している事を前提とするならば、成功と失敗についても公平に見るように心掛ける必要がある。
多くの人は、成功ばかりを見るが、失敗の方が遙かに多いのである。
そして、失敗から学ぶ事も多くあるのである。
多くの事は、何をしてはいけないかについては解りやすいが、何をすべきなのかは、解りにくいのである。
成功も失敗もどちらにも公平に運が働いているとしたら、成功ばかりを重視していたら、何が、決定的な要素なのかを見落としてしまう。
結局、成功も失敗も結果から判断されているのに過ぎない。
そして、多くの教訓は、結果から原因を推測したものなのである。
原因や動機が正しいからと言って良い結果が得られるわけではないという事を忘れてはならない。
だとしたら、何が成功で、何をもって失敗とするのか。
その根拠も明確ではない。
しかし、事の是非善悪は、動機や原因にあって結果によるものではない。
だから、善悪は自己の側の問題なのである。
結果は、自己の行為を正当化しはしない。例え、良い結果が出たとしても悪い事は、悪いのである。
逆に貧しくても正しい者は正しいのである。
世の中の出来事の殆どは、運と実力の双方の影響を受けている。
成功するかしないかは、実力と運の双方の働きに左右されている。
人事を尽くして天命を待つのである
実力だけでも事業は成就しないし、運だけでも成功は覚束ない。
神と自分両方を味方に付けた者だけが成功するのである。
人事は、自己の問題、天命は神の問題である。
権力者は、自分の実力だけで成功を勝ち取ったと過信している者が多い。
しかし、成功は運に左右されている部分が多くある。
自分を超越した力を蔑ろにする者は、自分の地位を維持する事は叶わないのである。
経営者の多くは、成功例ばかりを手本にしようとする。
しかし、失敗例の方が実際に役立つのは事象が多い。
大体、他人の成功を真似しても必ず成功するとは限らない。
なぜならば、人々の記憶に残るのは成功例であり、失敗例は、一部例外を除いて、あらかたは捨て去られてしまうからである。
ナポレオンを真似してもナポレオンにはなれない。
リスクの高いが効果抜群の戦略をとった場合、成功した例は残るが、失敗した場合は、消え去ってしまう。そして、成功した場合は、抜群の効果だけが残る。
そうなるとリスクの高い戦略をとった結果、実力で成功したように見えるのである。しかし、リスクが高い戦略をとって成功するのは、運によるところが大きいのである。
同じ戦略をとった者の多くが失敗をし、消え去った事実は、見落とされてしまう。
本当は、成功よりも失敗に学ぶところが多い。
しかし、多くの人は、他人の成功から学ぼうとし、失敗した者を侮るのである。
成功者の多くが自分の失敗から学んでいることを見落としている。
だからこそ、失敗は成功の母というのである。
失敗から学ぶ勇気と謙虚さを持たなければならない。
失敗から学ぶ勇気や謙虚さがなければ真の進化を得る事はできないからである。
世の中の事象は、実力の影響が強い場合は、正規分布に近づき、運の影響が強い場合は、平均化される傾向がある。
因果関係が明らかな関係は線形的現象である。
線形関係というのは、因果関係、相関関係が明瞭な関係である。故に、重要な意味を持つ。
つまり、原因と結果が直接的に結びついているのが線形関係である。この様な関係は、原因がわかれば、自動的に結果が求められる。
この様な線形関係を基本にすべきだと多くの人は考えている。
原因と結果は、動機と行為に置き換えることもできる。動機が解れば、行為も解る。だから、犯罪は、動機が重要になる。

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